バゲットの気泡ができないのはなぜ?要因と対策のまとめ

大小さまざまな気泡を作りたい!蜂の巣のような気泡を作りたい!と思って試行錯誤をされている方、なかなか自分が理想とする気泡が作れずに悩んでいらっしゃるのはないでしょうか?。私もバゲットを焼き始めた頃は、この理想と現実のギャップに苦しんでいました。今回は「バゲットの気泡ができないのはなぜ?」をテーマにその要因と対策をお伝えできればと思います。

バゲットの気泡ができない要因その1「ミキシングしすぎている」

まず可能性の入口として確認しておきたいのが、「ミキシングをしすぎていないか?」という点です。ミキシング量に比例してグルテン膜の強さも増していきます。グルテン膜が強ければ強いほどガスを抱え込む力が増えるため、気泡は小さくなる方向になります。大小さまざまな気泡を作り出すためには、焼成時にガスや水蒸気を抱えきれなくなった気泡のグルテン膜が破れ、隣接する気泡膜と結合することで大きな気泡に変化することが必要です。ですので、「気泡膜が破れる程度のグルテンの弱さ」が必要であり、そのためには低ミキシングである必要があります。具体的なミキシング時間ですが、家庭用のニーダーをお使いであれば3分程度で十分です。ミキシングのポイントとしては「材料が均一に混ぜ合わされた状態を目指す」ことが重要ですので、ご自身の環境に合わせてミキシングの時間や強さを調整いただければと思います。

バゲットの気泡ができない要因その2「一次発酵時間が短い」

次に確認すべきポイントは「一次発酵の時間」です。ここでは生地のボリュームを指しているのではありません。生地の熟成という観点を指しています。一次発酵時間が短いと生地の熟成が足らず、伸びのある生地が作れません。バゲットで大小さまざまな気泡を作り出すためには、前述した「気泡膜が破れる程度のグルテンの弱さ」に加えて、この「伸びのある生地」が必要になります。一見すると矛盾しているように思われますが、ここがバゲットの難しさなのです。グルテンが弱いだけの生地だと生地中のガスを抱え込むことができず、焼成した際の生地のボリュームが出なかったり、大きすぎる気泡がたくさんできたりしてしまうのです。ですので、「適度に伸びのある生地でありながら、気泡膜が破れる程度のグルテンの弱さを持ち合わせる生地」を作ることがとても重要になります。

それってちょっと難しそう…と思われるかもしれませんが、「2つのポイント」を押さえればちゃんと作れます。1つめは、「パンチで生地をつないでいくこと」です。ミキシングはあくまでも生地中の材料を混ぜ合わせる(ミックスする)役割、そしてパンチは伸びのある生地を作る役割と、それぞれの役割を分けて考えた方が分かりやすいと思います。ミキシング後15分〜20分経ったら1回目のパンチ、その後15分〜20分後に2回目のパンチを行い、目安として「生地の表面がなめらかな状態」になったらOKです。2つめは、低温長時間発酵させることです。低い温度で長時間発酵させることで生地が熟成し、香りも良く適度に伸びの良い生地が作り出せます。私の場合、一次発酵は17℃で約18時間〜20時間ほど発酵させていますが、1℃単位で温度管理できる冷温庫がない場合、常温で生地量が1.5〜1.8倍程度になるまで発酵し、その後は4℃くらいの冷蔵庫で10時間以上オーバーナイトさせる方法が手軽です。この場合、一次発酵終了直後の生地温度は4℃とかなり低い状態になっていますので、冷蔵庫から取り出した後に復温させてから成形作業に入ることをおすすめします。

バゲットの気泡ができない要因その3「必要十分なガス量が足りていない」

先ほどは生地の熟成観点で一次発酵時間を述べましたが、ここでは生地のボリューム観点でのガス量を指しています。大小さまざまな気泡を作り出すためには、グルテン膜を破ることが必要だと述べてきましたが、そのグルテン膜を破り、隣接する気泡と気泡を結合させるためには、あたりまえですが十分なガス量が必要となります。ここで敢えて述べているのは、低温長時間発酵や微量のイーストを使ったバゲット作りをする場合、「発酵アンダーになりやすい」ということを認識しておく必要があるからです。バゲット作りをする際の季節や室内温度・湿度などの環境によって発酵の進行度合いは違ってきます。レシピ通りの発酵時間になっても発酵アンダーの場合もあることは大いにあり得るのです。ですので、レシピに書かれている発酵時間通りに焼いてみることも大切ですが、自分自身の目でしっかり生地を確認し発酵膨倍率を見極め、「グルテン膜を破るために必要十分なガス量」ができているか、判断しましょう。何回か焼いていると、「この発酵膨倍率だとこのくらいの気泡とボリューム」という相場感ができてきますので、繰り返し焼きながら自分自身のベストを見つけていきましょう。

バゲットの気泡ができない要因その4「火力(下火)が足りない」

おそらくこの関門が最大のボトルネックになっているのではないでしょうか。実際に当時の私はこのボトルネックを解消したことで一気に生地の気泡が変わりました。バゲットの気泡ができない最大の要因は「家庭用オーブンによる火力(下火)の弱さ」が起因しています。大小さまざまな気泡を作り出すためには、窯入れ直後から一気に下火を入れ、生地中のガスを一気に膨張させたり、水分を一気に蒸発させることによって空気膨張させることによって、グルテン膜を一気に破る必要があります。実際にプロのパン屋さんの業務用オーブンは石床になっており、その圧倒的な熱量(火力)と石床による輻射熱で一気に生地の中まで熱を入れています。だから美味しくて気泡もたっぷり入ったバゲットが焼けるのです。「うちは家庭用オーブンだし、高性能じゃないから無理…」と思ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません。工夫次第でプロのパン屋さん顔負けのバゲットを焼くことは可能です。

では、どのようなことをすればうまく焼けるのか?家庭用オーブンの下火の弱さをどう補うのか?と言いますと、1つは熱伝導率の高い「銅板」を使って下火を補う方法がありますが、もう1つは「ストーンプレートを使って下火を補う」方法もあります。前者の「銅板」を使った方法は手軽に試すことができますので、まずは試してみたいという方にはおすすめです。後者の「ストーンプレートを使って下火を補う」方法は、30分予熱+ガスコンロで加熱という方法をとっているため、耐熱グローブを使用するなど火傷防止に注意が必要であったり、オーブン庫内をストーンプレートによって傷つけてしまう危険性があるため、くれぐれも自己判断で注意して試していただければと思います。 ※別の記事でもご紹介していますのでこちらからどうぞ

いかがでしたでしょうか?バゲットの気泡ができない要因は必ずどこかにあります。まずはどこで躓いてしまっているのか?バゲット作りの工程においてボトルネックとなっている箇所を見つけ、それがなぜ起きているのか?要因をしっかり特定した上で適切な対策をとれば、自分が理想としているバゲットに近づくはずです。そのプロセス全体を含めてバゲット作りを楽しんでいただければと思います。みなさんの理想のバゲット探求のヒントになれれば幸いです!

東芝製用 ショップ限定『ステンレス製平天板』&『パンをサクッと焼く魔法の銅板』セット

新品価格
¥9,900から
(2020/6/20 00:17時点)

気持ちがいいペットマット(ペットベッド)!30cm×40cm節電しながらクールに冷やす!溶岩打ち水クールマット天然の癒し!溶岩ヒーリングクールマット

価格:2,680円
(2020/6/23 20:35時点)
感想(3件)

最新情報をチェックしよう!