『パン・オ・ヴァン(アインパッケン)』の作り方を簡単レシピにアレンジして徹底解説

大切な人に自分が作った特別なパンを贈って喜ばれたら嬉しいですよね。パン・を・ヴァンはそんな大切な人に贈るパンとして最も適したパンのひとつと言えます。パン・オ・ヴァンは『酵母から考えるパンづくり』の本の中でも「アインパッケン」という名前でレシピが書かれています。アインパッケンとは、ドイツ語で「贈り物などを包む」という意味のようです。

しかし、パン・オ・ヴァンは作るのが難しそうだし大変そう・・・と思う方も多いと思います。そこで、パン・オ・ヴァンをもっと手軽に作ってもらえるために、美味しさそのままになるべくレシピをシンプルにしてみました。

パン・オ・ヴァンを作るために必要な材料とは

今回はなるべくレシピを簡単にするために、富澤商店で販売されている材料をメインに使用してパン作りを行います。今回は粉量300gを想定したレシピです。

干しイチジク(トルコ産)小粒100g、5種のナッツ&フルーツ173g、皮付きアーモンドプードル100g(使用分は30g)、メルベイユ(準強力粉)、全粒粉(今回はライ麦全粒粉を使用)

その他に、赤ワイン(小瓶のもので可)、水、グラニュー糖、ヴァニラエッセンス、S&Bペッパーミックス(ホール)、シナモンスティック、ローリエ、リキッドレモン、ユーロモルト、インスタントドライイーストを使用します。

富澤商店の干しイチジク、ミックスナッツ&フルーツを使用

イチジクのワイン煮の作り方

鍋に赤ワイン50g、水50g、グラニュー糖50g、ヴァニラエッセンス2~3滴、S&Bペッパーミックス(ホール)10粒、シナモンスティック1/5本、ローリエ1/2枚、レモンリキッド2~3滴を入れ、火にかけます。その後、干しイチジク(トルコ産)小粒100gを入れて5分~10分間、イチジクが柔らかくなるまで煮込みます。煮込んだ後は冷蔵庫に入れて冷やしておきます。冷やした後は、イチジクを取り出し、ワインのシロップは漉しておきます。

その間、生地用の煮ワインを作っておきます。ワイン150gを火にかけ一煮立ちさせます。その後、冷蔵庫で冷やします。

イチジクのワイン煮
イチジクのワイン煮

生地の作り方

今回は粉量300gで作るレシピです。まずは材料①②③を準備します。

①準強力粉(メルベイユ)80%※240g、全粒粉20%※60g、皮付きアーモンドプードル10%※30g、塩2%※6g、モルト0.8%※2.4g、インスタントドライイースト0.05%※0.15g

②イチジクのワイン煮シロップ10%※30g、煮ワイン40%※120g、水37%※111g

③イチジクのワイン煮、5種のナッツ&フルーツ173g

写真右はイチジクのワイン煮、左は5種のナッツ&フルーツ

①と②を10分ほどミキシングします。かなり柔らかい生地で心配になるかもしれませんが、次第にグルテンが繋がって生地らしくなってきます。10分間ミキシングが終了したら「生地用」に3割ほど取り分けておきます。残りの7割は「本体用」として残しておき、③を投入してミキシングします。最初は5種のナッツ&フルーツを投入し1~2分ほど生地と絡むまでミキシングし、その後イチジクのワイン煮を投入します。イチジクの型崩れを防ぐために、1分ほど混ぜて全体的に混ざったらミキシング終了です。

ミキシング終了後の生地は丸めたり折りたたんだりせずにそのままボウルへ移します。1次発酵は17℃で18時間発酵させます。途中のパンチはしません。発酵後の生地はさほど膨らまず、うっすらとガスの発生を確認できる程度ですので、膨らんでいないと心配することはありません。

ミキシング直後の生地
ミキシング直後の本体生地
ミキシング直後の皮生地

18時間の発酵後は分割・成形してホイロ

18時間の1次発酵後は本体生地・皮生地ともに3分割します。分割後の成形は形を整える程度で丸めたり折りたたんだりはしません。

まずは皮生地にたっぷり打ち粉を振ってめん棒で薄く長方形にします。薄く長方形に広げたらハケを使って余分は打ち粉を払いのけます。その上に本体生地をのせて包みます。包んだら形を整えてホイロします。

本体生地を皮生地で包む様子
本体生地を皮生地で包む様子

ホイロはキャンバス生地にひだを作って打ち粉を振っておきます。本体生地を皮生地で包み、軽く形を整えて30分ほどホイロします。

ホイロ中のパン・オ・ヴァン
ホイロ中のパン・オ・ヴァン

オーブンは300℃に予熱しておきます。下火を強化したい方はストーンプレートを火にかけて下火補強しておきましょう。※くれぐれも自己責任で安全第一でお願いします。

予熱が終わったら、焼成時の焦げを防ぐために生地に打ち粉を振ります。その後、お好きなデザインでクープを入れます。

クープ入れ直後のパン・オ・ヴァン
クープ入れ直後のパン・オ・ヴァン

焼成は家庭用オーブンで約40分間

窯入れ時には窯内にたっぷり霧吹きでスチームを発生させ、素早く生地をオーブン内に入れます。3分間オーブンを停止した後に230℃で約15分、220℃で10分、210℃で12分間焼成します。焼成温度はオーブンによって異なるので、焦げないように焼き具合を見ながら調整していってください。途中で焼きムラを防ぐために、パンを前後左右入れ替えます。

焼き上がりのパンは、ワインとナッツ&フルーツの芳醇は香りがとても素晴らしいです。クープのデザインによってパン・オ・ヴァンの表情が変わりますので、自分らしいデザインをアレンジするのもアリですね。

焼き上がり直後のパン・オ・ヴァン
クープのデザインによってパン・オ・ヴァンの表情が変わる
クープのデザインによってパン・オ・ヴァンの表情が変わる
多めのスチームによって艶があるクラストに仕上がる

カット断面はみずみずしいクラムとたっぷりのナッツ&フルーツが特徴

パン・オ・ヴァンのカット断面
パン・オ・ヴァンのカット断面

カット断面は高加水のみずみずしい生地とたっぷりのナッツ&フルーツが顔を覗かせます。パン・オ・ヴァンは、「味良し・香り良し・見た目良し」の三拍子揃った贈り物にピッタリなパンです。作り手もパン・オ・ヴァンを作り上げた満足感が味わえます。

いかがでしたでしょうか?今回は大切な人に贈りたいパン・オ・ヴァンを美味しさそのままに、レシピをなるべく簡単にシンプルにしてみました。今までパン・オ・ヴァンを作ってみたかったけど一歩踏み出せなかった人は、このレシピを参考に作ってみてはいかがでしょうか。大切な人に、頑張った自分へのご褒美に、パン・オ・ヴァンで幸せなひと時をぜひお過ごしください。

贈り物で喜ばれるパン・オ・ヴァン

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