市販のイーストを使ったパン作りに慣れてくると、いつもとは違ったパン作りや新しいことに挑戦したみたくなるものです。そこでおすすめなのが、自家製酵母でパンを作ることです。例えばレーズンを使った酵母であれば、焼きあがったパンにレーズンの自然な甘みや香りが感じられますし、ライ麦や全粒粉を使った酵母であれば、カンパーニュなど味わいに奥深さを加えることができます。作り方は簡単ですのでぜひ自家製酵母作りにチャレンジしてみてください。
初めてでも失敗せず簡単にできるおすすめの自家製酵母は?
初めての自家製酵母作りでおすすめなのは「レーズン種」です。レーズンは発酵力が強く手に入れやすいので、初めての自家製酵母作りに最適だと言えます。「ルヴァン種」は小麦粉に住み着く菌から起こす酵母です。ルヴァン種はフランスの発酵種の本流でもっとも根源的なパン種と言われています。今回は代表的な自家製酵母の「レーズン種」と「ルヴァン種」の2種類をご紹介していきます。
自家製酵母作りに必要な道具について
まず、自家製酵母作りに必要な道具についてご紹介していきます。①フタ付きのビン(100均のものでOK)、②温度計、③ヨーグルトメーカー ①②は必ず必要ですが、③はあったほうが失敗せず安定して自家製酵母が作れます。夏場は常温で発酵できますが、冬場は③が必要です。
①フタ付きのビンはあらかじめよく洗い、余計な雑菌が繁殖しないように煮沸消毒をしておきましょう。煮沸消毒する際には、沸騰したお湯にビンを入れると割れてしまうことがありますので、常温から温めて煮沸しましょう。冷やす時も同じで急激な温度変化は避けましょう。
レーズン種の材料と作り方
まずレーズン種のレシピからご紹介していきます。レーズン(無コーティング)100g、グラニュー糖50g、ユーロモルト2g、ぬるま湯200g(35℃)材料はたったこれだけです。
1日目:ぬるま湯にグラニュー糖とユーロモルトを溶かし、レーズンを加えて混ぜます。混ぜ上げ温度は30℃くらいであればOKです。フタを閉めて27~28℃の環境で24時間発酵させます。
2日目:レーズンがふやけて少しずつ浮いてくるので、1日に2回程度フタを開けて中身を攪拌させましょう。2日目も同じくフタを閉めて27~28℃の環境で24時間発酵させます。
3日目~4日目:レーズンの周囲に気泡がつき始めます。レーズン表面の気泡が増えてレーズンが完全に浮き上がってきます。2日目と同様に1日に2回程度フタを開けて中身を攪拌させ、フタを閉めて27~28℃の環境で24時間発酵させます。
5日目:初種の完成です。目の細かいザルでレーズンを漉しましょう。レーズンからも汁を絞りとり、冷蔵庫で保存しましょう。保存期間の目安は約2週間です。種つぎは同じ要領でレーズン、グラニュー糖、ユーロモルト、ぬるま湯を用意し、初種と混ぜ合わせて発酵させます。
ルヴァン種の材料と作り方
次に、ルヴァン種のレシピをご紹介します。今回は作業性の良いルヴァン液種(ルヴァンリキッド)の作り方をご紹介します。材料はライ麦粉、準強力粉、水(ぬるま湯)のみです。全粒粉でもできますのでお好みに合わせてお使いください。
1日目:ライ麦粉10g、ぬるま湯(35℃)11gを混ぜ合わせます。発酵ビンに入れて27~28℃で24時間発酵させます。
2日目:1日目の前種20gに、ライ麦粉20gとぬるま湯22gを混ぜ合わせます。2日目の時点で細かい気泡が混じり少し膨らんできます。1日目同様に27~28℃で24時間発酵させます。
3日目:2日目の前種40gに、準強力粉40g 、ぬるま湯44gを混ぜ合わせます。ガスが大量に発生して大きく膨らみます。2日目同様に27~28℃で24時間発酵させます。
4日目:3日目の前種40gに、準強力粉40g 、ぬるま湯44gを混ぜ合わせます。気泡は大きくなり、この時点で液状になっています。3日目同様に27~28℃で24時間発酵させます。
5日目:完成です。冷蔵庫で保管し、種つぎは3日以内に行いましょう。種つぎは、2日目の工程と元種を混ぜて発酵させればOKです。
自家製酵母作りを成功させるコツは、温度を一定に保つこと
自家製酵母を作りを成功させるコツはたった1つで、それは「温度を27~28℃に一定に保つこと」です。温度が低すぎると発酵せず、温度が高すぎると余分な雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。それを防ぐには「温度を27~28℃に一定に保つこと」がとても重要になってきます。冒頭にご紹介した” class=”aioseop-link”>ヨーグルトメーカーを使えば、自家製酵母作りに適した27~28℃を一定に保つことができます。ヨーグルトメーカーは安いもので2,000円程度からありますので、永くパン作りを楽しむのであれば、コスト的には安い部類に入るのではないかと思います。自家製酵母を作っていない期間は通常のヨーグルトを作れますので一石二鳥です。
ヨーグルトメーカーを使って自家製酵母作りをするためには、「カスピ海モード」があるヨーグルトメーカーを選ぶと、自家製酵母に適した27~28℃の環境が作れます。また、発酵ビンは直径5~6cmのものを選ぶと収まりが良いです。私は100均で買った小瓶を縦に2つ入れて発酵させています。
いかがでしたでしょうか?自家製酵母が作れるようになると、パン作りのレパートリーが増えますし、何よりも自家製酵母で膨らんだパンは嬉しさや愛着が湧くものです。まだ自家製酵母を作ったことがない方はぜひこの機会にチャレンジしていただき、今までにない新しいパン作りの扉を開いてみてください。
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