写真の左2本はシニフィアン・シニフィエのバゲット、右2本はVIRONのバゲット、そして中央2本が私が焼いたバゲット。
見た目は有名と遜色ない!?(言いすぎですねスミマセン…)くらいのバゲットは、「素人でも努力次第で焼ける可能性がある」ということをお伝えしたいのです。
ちなみに私のルセット(レシピ)は、モンブラン70%、ムールドピエール30%、加水70%(海洋深層水)、塩2%(雪塩)、モルト0.6%、インスタントドライイースト0.025%、ミキシング3分(捏ね上げ温度17℃)、パンチ2回、一次発酵17℃18時間(低温長時間発酵)、ホイロ15〜30分、焼成240℃18〜20分です。(だいぶシニフィアン・シニフィエ志賀さんの影響を受けています)
ですので、味はさすがに有名店よりは劣りますが、街のパン屋さんには負けないくらいの味を再現できていると勝手に思っています。
では、どうやったらパン屋さんで売っているようなバゲットを焼けるようになるのか?という問いですが、私なりの答えは2つあります。
①様々なルセット(レシピ)を試してとにかく焼きまくる
粉の配合、加水、ミキシング、捏ね上げ温度、パンチの数、ベンチタイム、成形、ホイロ、クープの入れ方、オーブン温度、蒸気の量、焼成時間など、バゲットを一本焼くプロセスの積み上げが結果として完成物になります。
出来上がったバゲットから、どの工程がうまくいって、どの工程ががうまくいかなかったのか?毎回振り返ることで、完成物としてのバゲットが磨かれていきます。
食べてみての味や香り、食感はもちろんのこと、クラストの厚み、クラムの気泡、クープの開き方、焼成後の水分量など、様々な観点でチェックすることはできます。
まずは本やネットに書かれているルセットを試してみて、とにかく焼きまくってみる。そして、自分の理想とする味や形にするには何をどうしたらよいのか?トライアンドエラーを繰り返す。これを愚直にやり続けていると、ある日からバゲットの焼き上げをコントロールできるようになります。そこまでくれば、パン屋さんまでとは言いませんが、確実に製パン技術は一定レベルまで向上したと言えるでしょう。
②パン屋さんのオーナーと仲良くなり、お店のオーブンで焼かせてもらう
ここまでするの?と思われるかもしれませんが、よく通っているお気に入りのパン屋さんのオーナーに話しかけてみたり、パン好きなお友達からパン屋さんのオーナーを紹介してもらうことで、お店のオーブンで焼かせてもらえる機会を創り出すことは可能です。
実際に私は、奥さんの同僚でパン好きな方からパン屋さんのオーナーをご紹介いただき、お店の仕事を少し手伝わせていただくことで、お店のオーブンを使わせていただきました。(私はサラリーマンなのでもちろん無給でお手伝いです)
早朝からお手伝いをするので体力的には大変ですが、分割、生地の丸め、成形、焼成など、家庭ではあり得ないくらいの量をこなすので、一気に製パン技術が磨かれます。
お店のパンを全て焼ききった後は、少し時間のゆとりが生まれるので、このタイミングでオーブンをお借りし、持ち込んだ生地を焼かせてもらうのです。
焼きあがったバゲットをオーナーに試食してもらえれば、プロから直々にフィードバックがもらえます。さらには、そのパン屋さんの新商品開発のヒントを提供出来るかも知れません。まさに一挙両得、三方よしなのです。
私は幸いにも本当に良いオーナーさんに出会えたので、こういった経験ができましたが、パンが好きで美味しいパンを焼きたいと情熱をもっていれば、周囲の人が引き寄せてくれるかもしれません。
有名店に引けをとらないバゲットを焼きたい!と強く願い行動すれば、きっと実現するのではないかと私は考えています。上記の①を行うだけでもかなり良い感じのバゲットが焼けるようになるはずです。
ぜひ自分の理想とするバゲットを焼き上げるために、一歩踏み出してチャレンジしてみてください!
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