バゲットマニアが教える!バゲットにおすすめの小麦粉9選

バゲットを焼く人なら必ず気になるのが「どの小麦粉を使ったら良いのか?」という問題です。小麦粉もワインと同じように、産地によって味や特徴に違いがあったり、粉の挽き方によって香りも違ってきたりします。また、パン作りにおいては「生地の使いやすさ」も重要な要素となってきます。今回は、バゲットをこよなく愛する筆者の経験と完全主観でおすすめの小麦粉をご紹介したいと思います。

バゲットに使う小麦粉ってどんな小麦粉があるのか?

まずは基本から押さえていきたいと思います。バゲットを焼くために必要な小麦粉は「準強力粉」という、小麦粉中のタンパク質やグルテンの量が、強力粉と中力粉の中間に位置する小麦粉を使用します。たんぱく質の割合は10~11.5%程度で、「準強力粉」や「フランスパン専用粉」という名前で販売されています。

この「準強力粉」の産地は、カナダ・アメリカなどの北米産や、国産、フランス産など様々な産地の粉が販売されています。また、同じ産地でも、タンパク量や灰分量(外皮や胚芽部分に多く含まれるミネラル分)によって、味や香り、生地の扱いさすさも様々です。

バゲット作り初心者の方には「北米産中心の準強力粉」がおすすめ

まず初心者の方にぜひおすすめしたいのが「北米産中心の準強力粉」です。おすすめする理由はズバリ「生地の扱いやすさ」です。北米産の小麦粉は比較的タンパク量が多く吸水量も多めなので、生地のベタつきや生地ダレが少なく、扱いやすいのが特徴です。バゲットの難しい点は「成形」にあります。この成型時に生地が扱いやすいことが初心者の方にとってはかなり重要になります。

また、北米産の小麦粉は甘みもあり、味や香りという観点においても非常にバランスのとれた小麦粉です。国産小麦やフランス産小麦と比べると名前の響きとしては少々劣りますが、北米産の小麦はまさに質実剛健。私もバゲット作りのメインの粉は北米産中心の粉を使用しています。バゲット作りの基礎固めとして北米産の準強力粉はまさにベストなチョイスだと言えます。

①バゲットにおすすめの小麦粉(北米産中心編)「モンブラン」

私がおすすめする北米産中心の準強力粉第1位は「モンブラン」です。おすすめの理由はこの粉の特徴である「甘さ」です。微量イーストで低温長時間発酵させると焼き上がりのクラストに甘みが強く感じられます。「小麦本来の甘み」をダイレクトに感じられるのが「モンブラン」の特徴です。また、吸水も良く生地も扱いやすいので、クープのコントロールもしやすいです。私のバゲット作りはこの「モンブラン」なくしては成り立ちません。(タンパク量約11.8%、灰分約0.4%)

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②バゲットにおすすめの小麦粉(北米産中心編)「メゾンカイザートラディショナル」

私がおすすめする北米産中心の準強力粉第2位は「メゾンカイザートラディショナル」です。こちらの粉もモンブラン同様に「味・香り」と「生地の扱いやすさ」のバランスが良いのがおすすめの理由です。また、日清製粉の製粉技術により品質が安定しているのもポイントです。メゾンカイザーのバゲットが好きな方であれば、ぜひルヴァンリキッドを仕込んでバゲットを焼くことによって、メゾンカイザートラディショナル本来の粉の良さが引き出せるのではないかと思います。(タンパク量約11.6%、灰分量約0.43%)

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③バゲットにおすすめの小麦粉(北米産中心編)「リスドォル」

私がおすすめする北米産中心の準強力粉第3位は「リスドォル」です。バゲットを作る人のほとんどが使用したことがあるくらいメジャーな準強力粉であり、現在でも多くのパン屋さんがリスドォルを使用しています。リスドォルは日本にフランスパンの文化を普及させたフィリップ・ビゴ氏やフランス国立製粉学校の教授レイモン・カルヴェル氏の指導をもとに作られた、50年以上の歴史がある小麦粉です。

おすすめの理由は、メゾンカイザートラディショナル同様に「味・香り」と「生地の扱いやすさ」です。リスドォルの方が「味・香り」がマイルドでオールマイティに使えるのがポイントです。バゲットサンドを作るのであれば、リスドォルで仕込むのがおすすめです。クラスト薄めでふんわり仕上げるとリスドォルのマイルドな味・香りがサンドする具材ととてもマッチします。(タンパク量約10.7%、灰分量約0.45%)

バゲット作り中・上級者の方には「フランス産・国産」の準強力粉がおすすめ

バゲット作りの幅を広げたい中・上級者の方には、「フランス産・国産」の準強力粉がおすすめです。フランス産小麦は、製粉会社によって品質のバラつきがあったり、吸水の悪さから生地の扱いが難しかったりと、慣れるまでに少し時間がかかるかもしれませんが、コクのある味わいや芳醇な香りが楽しめるのでおすすめです。

また、国産小麦は国産という安心感や小麦本来の味が強いのでぜひバゲット作りに取り入れたい小麦粉です。フランス産同様、吸水の悪さから生地が扱いづらい特徴がありますが、近年は改良されつつあり作業性も向上しています。

④バゲットにおすすめの小麦粉(フランス産編)「ラ・トラディション・フランセーズ」

私がおすすめするフランス産の準強力粉第1位は「ラ・トラディション・フランセーズ」です。フランスの小麦メーカーMINOTERIES VIRON社製の小麦で、日本では、VIRON丸の内店・渋谷店のレトロドールに使用されています。

正直言うと生地の扱いづらさはNo.1なのではないかと思うくらい吸水は悪く、生地もベトつきます。まさにパン職人泣かせの粉ですが、味や香りは抜群に良く、バゲットを口に入れた瞬間に分かる芳醇な香りが鼻孔を突き抜けます。ただし、うまく焼くためには、硬水で仕込んだり、捏ね上げ温度に気をつけたり、成形時の手際の良さが求められるので、バゲットの技術を高めたいと志向する方にはおすすめの小麦粉になります。(タンパク量約10.5%、灰分量約0.55%)

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⑤バゲットにおすすめの小麦粉(フランス産編)「メルベイユ」

私がおすすめするフランス産の準強力粉第2位は「メルベイユ」です。フランス産100%の準強力粉が安定的に手に入るので、私もいつも愛用しています。メルベイユがおすすめな理由は、フランス産小麦ならではの「芳醇な味わいと香り」です。タンパク量が約10%と他の小麦粉に比べるとタンパク量が少なく、吸水もあまり良くはありません。また、灰分は約0.6%と他の小麦粉にと比べるとかなり高く、ストレートで仕込んだ際に発酵がアンダーだと穀物特有の香りが強く出すぎてしまうなど、バゲットを作る際にも少しコツが必要になります。

私がおすすめするメルベイユの使い方は「他の粉とブレンドすること」です。北米産の小麦粉は操作性も良く、味や香りも甘くて良いのですが、どうしても風味や香りの「引っかかり」が物足りなく感じてしまうので、メルベイユを30%〜40%ほどブレンすることでメルベイユ特有の高い灰分が活きバゲットの味わいや香りに奥行きをプラスしてくれます。(タンパク量約10.0%、灰分量約0.6%)

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⑥バゲットにおすすめの小麦粉(フランス産編)「ムール・ド・ピエール」

私がおすすめするフランス産の準強力粉第3位は「ムール・ド・ピエール」です。フランス産小麦100%ではなく、北米産小麦もブレンドされているのですが、ムール・ド・ピエールの特徴は熊本製粉独自の製法で苦味成分を除去し、フランス産の石臼を使用することによって甘味と香りが強いのが特徴です。

北米産の小麦もブレンドされているため、吸水も良く生地の扱いもしやすいのでとてもおすすめの準強力粉です。私はメインの粉として「モンブラン」を使用し、ブレンド用の粉として「メルベイユ」と「ムール・ド・ピエール」の2つを使うことが多いです。もちろん、ストレートで使用しても美味しいバゲットに仕上がります。(タンパク量約10.5%、灰分量約0.55%)

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⑦バゲットにおすすめの小麦粉(国産編)「タイプER」

私がおすすめする国産の準強力粉第1位は「タイプER 」です。私は昔、フランス産の「タイプ65」(灰分0.65%程度)という小麦粉を使っていたことがあったのですが、その当時はなかなか手に入らかったので、その代用として「タイプER」を使用していました。フランス産小麦同様に吸水の悪さからくる生地の扱いづらさはありますが、昔よりは改良されてきています。北海道という気候がフランスと似ているのか、小麦の芳醇な味わいと香りは魅力的です。灰分は約0.67%と他の小麦粉に比べて圧倒的に高く、この灰分の高さがタイプERの味わいや香りを構成している要素となっています。(タンパク量約11.3%、灰分量約0.67%)

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⑧バゲットにおすすめの小麦粉(国産編)「モンスティル」

私がおすすめする国産の準強力粉第2位は「モンスティル 」です。理由を一言で言うと「バランスがとても良い」からです。国産小麦なのかと疑ってしまうくらい吸水も良く生地の扱いがしやすいのが特徴です。これは「はるきらり」の特徴が生かされているようです。また、「きたほなみ」の風味や「キタノカオリ」の芳醇な香りが程よくブレンドされ、国産小麦の総合力の高さを感じられる小麦粉に仕上がっています。モンスティルの小麦の良さを味わうには、ストレートで使用するのがおすすめです。(タンパク量約11.0%、灰分量約0.5%)

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⑨バゲットにおすすめの小麦粉(国産編)「E65」

私がおすすめする国産の準強力粉第3位は「E65」です。タイプERの小麦粉に入っている製パン製を高めるための「米こうじ、クロレラエキス粉末、アセロラ粉末」などが入っていないタイプの小麦粉になります。つまり「無添加のタイプER」ということとほぼ同義になります。高灰分ならではの芳醇な香りが特徴ですが、その分、生地は扱いづらいです。おすすめの使い方はブレンド用として使用することです。製パン製の高い北米産の小麦とブレンドすることで、お互いの弱みを消しあい、北米産の甘味とE65 の香りの強みを活かし合うことができます。(タンパク量約12.2%、灰分量約0.7%)

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いかがでしたでしょうか?フランスパン用小麦粉と言っても、様々な種類の小麦粉があり、何を選べば良いのか悩んでしまいますよね。初心者の方は、まず北米産の小麦粉を使って基本の型を作ることをおすすめします。そこから守破離の流れでフランス産・国産の小麦に挑戦し、最後は「自分ならではのベストなブレンド」を見出していただければと思います。小麦粉を広く深く知ることでバゲットの技術の引き出しを増やしてみてはいかがでしょうか?

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