クープが美しいパン・ヴィエノワの基本レシピ

今回は、美しいクープが特徴的なパン・ヴィエノワの作り方について基本的なレシピで解説したいと思います。パン・ヴィエノワはその名の通りオーストリアのウィーンが名前の由来となっています。細かいクープの入った美しいフォルムのパン・ヴィエノワをぜひ作ってみてください。

クープが美しいパン・ヴィエノワの基本レシピ

準強力粉(モンブラン)70%、準強力粉(メルベイユ)30%、牛乳40%、卵16%、無塩バター10%、砂糖6%、塩2%、インスタントドライイースト0.25%、※仕上げ用卵液 適量

準強力粉とインスタントドライイーストをミキサーに入れて混ぜておく。牛乳、卵、砂糖、塩を混ぜておき、少量ずつ粉と混ぜ合わせていく。7分後、常温に戻してコシを抜かしておいたバターをミキサーに投入し、8分間ミキシングする。グルテンは生地を薄く伸ばそうとすると切れてしまうが、パンチで繋いでいくので今の時点ではその状態でOK。

ミキシング後、生地を軽く丸めてボウルに移す。乾燥を防ぐために上からシャワーキャップを被せて輪ゴムで留めておく。20分後にボウルから取り出し1回目のパンチを行い、その20分後に2回目のパンチを行う。丸めたときに生地表面がきめ細やかになっている。

その後、20℃で約10時間ほど発酵させる。夜に仕込んでオーバーナイトさせれば翌日の朝からすぐ成形が可能になる。発酵後は分割し軽く丸めてベンチタイム20分とる。ベンチタイム後の成形は、まず生地を平らにし三つ折りを行い、さらに二つ折りにしてナマコ形状にとじ目をしっかり閉じる。この時点でナマコ形状になっているので、両手でコロコロ転がしてバトン状に成形する。

地を三つ折りした状態
生地を三つ折りした状態
さらに二つ折りにしてナマコ形にした状態
さらに二つ折りにしてナマコ形にした状態

クープは出来上がりイメージよりも斜めに入れるのがコツ

成形した後はオーブンシートの上に等間隔で置き、クープナイフでクープ入れを行う。ここでのポイントは2つ。1つめは、クープは深く入れること。クープ入れが浅いとオーブンに入れた際に生地の膨張によってクープの溝がなくなってしまうので、生地の1/3くらい深くクープを入れるように心がける。2つめは、クープを自分が意識するよりも斜めに入れること。パン・ヴィエノワは、クープを多く入れるため、自分が思っているよりもクープが縦に入ってしまう。発酵・焼成で生地が膨らむため、クープは出来上がりのイメージからさらに斜めに寝かせて入れたほうが出来上がりのイメージと合う。

最終発酵は35℃で約1時間ほど発酵させる。元の大きさから2倍程度に大きくなったらOK。ここでしっかり発酵させないと焼成時に腹割れするので注意が必要。

焼成は190℃で約15分焼成する。焼きムラを防ぐために、10分後に天板を180℃回転させる。焼き色がきれいに付いたらパンをオーブンから取り出し、クーラで冷やす。15分以内で焼いた方が、クープとクラストのコントラストが出てきれいになるので、なるべく15分以内で焼成が終わるように温度調整をするのがおすすめ。

クープの入れ方は、クープナイフの他にもハサミを使う方法もある
クープの入れ方は、クープナイフの他にもハサミを使う方法もある
クープは1/3くらい深く、イメージよりも斜めに入れるときれいに仕上がる
クープは1/3くらい深く、イメージよりも斜めに入れるときれいに仕上がる

出来上がったヴィエノワは、生ハムやトマト、レタスを入れてサンドしてもよし、バタークリームをはさんでミルクフランスにするもよし。今回は子どもたちのおやつにバタークリームをはさんでみた。

バタークリームを入れてミルクフランスしてもおいしい
バタークリームを入れてミルクフランスしてもおいしい

いかがでしたでしょうか?パン・ヴィエノワは簡単に作れるのですが、美しいクープとフォルムを作り出すのが案外難しいので、何度か作ってみてクープの開き具合を調整してみてください。

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