今回は、私が好きなタカキベーカリーの石窯パン3種(レーズン・ライ麦・全粒粉)を徹底比較していきたいと思います。パン作りの参考にもなるかと思いますのでぜひ最後まで読んでいただけたらと思います。
ジューシーで甘酸っぱいレーズンが詰まった「石窯レーズンブレッド」
まずは私がタカキベーカリーの石窯シリーズで最も好きなレーズンブレッドを見てきましょう。「ジューシーで甘酸っぱいレーズンが詰まった」というキャッチフレーズの通り、レーズンの香りや風味をとても感じられるパンです。
クラストは厚めでしっかり焼成されていることが分かります。レーズンはたっぷり配合されており、クラムは気泡大きめ。高さも十分に出ていて、ふかっと軽い食感が特徴です。
パン上部の写真。上にはライ麦粉が振ってあります。レーズンの糖分が影響してかクラストの焼き色はかなり濃いです。外側に飛び出したレーズンは焦げていますので、気になる方は取り除いてお召し上がりください。
パン底部の写真。上部と同じくらいの焼き色です。下火もしっかり高温で焼成されています。
石窯レーズンブレッドの良さは、手軽に本格的なレーズンカンパーニュが食べれることでしょうか。石窯で焼いた小麦の香りとレーズンの香りが調和していて、市販のパンとしてはかなりクオリティが高いと思います。
ライ麦独特の香りやサワー種の酸味を感じられる「石窯ライ麦粒のパン」
続いて、ライ麦粒のパンです。柔らかく炊いたライ麦粒が入っています。今回比較している3種のパンの中で一番リーンなパンはこれです。ライ麦独特の香りやサワー種の酸味を感じられるので、シンプルに素材の香りや味を楽しみたいのであれば、こちらのライ麦粒のパンをおすすめします。
こちらのライ麦パンもクラストは厚めでよく焼成されています。クラムには柔らかく炊いたライ麦粒が食べた時の食感のアクセントとなっています。クラムの気泡は大小程よく存在し、3種の中では一番水分量が多く、食感もモッチリしています。
パン上部の写真。ライ麦が振ってあり、焼き色はしっかり濃いめです。レーズンパンとほぼ同じくらいでしょうか。
パン底部の写真。こちらもしっかり焼成されています。
ライ麦粒のパンは、シンプルで飽きのこない毎日の食事に適しているパンだと思います。このパンの素朴な味わいが私はとても好きです。シニフィアン・シニフィエのパンペイザンがお好きな方は、こちらのパンもお好みなのではないでしょうか。(もちろん加水など全く異なりますが)
小麦本来の香りや味を邪魔することなく、上手に調和している「石窯全粒粉ブレッド」
最後に全粒粉のパンです。黒糖を配合しているので、僅かに黒糖の香りがします。キャッチコピーにもほんのり甘いとありますね。これは黒糖の甘みを示しているのだと思います。本当に「ほんのり」なので小麦本来の香りや味を邪魔することなく、上手に調和しているのが特徴です。
クラストは厚めなのですが、焼き色はマイルドです。3種のパンの中で一番高さが出ています。クラムの気泡も比較的小さいことから、グルテンが強くボリュームが出ているのが分かります。
パン上部の写真。こちらのパンのみ粉を振った形跡が見られません。クラストの艶からスチーム多めに焼成していることがわかります。焼き色は飴色できれいです。
パン底部の写真。3種の中では焼き色が一番マイルドです。クラストの厚さは他の2種とほとんど変わりはありませんので、パンのボリュームも大きいことから、生地内の糖の消費が多くその結果マイルドな焼き色になっているかもしれません。
全粒粉の香りの中に僅かに黒糖の香りがするシンプルなパンです。タルティーヌなど他の素材と合わせて食べるとこのパンの美味しさをさらに際立たせてくれるのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか?タカキベーカリーのパンは手軽に本格的な石窯パンを楽しめるパンで、市販のパンの中ではレアな部類だと思います。
市販のパンの研究することで、自分が焼きたい理想のパンの参考にする
実はこういったパンの研究することで、自分が焼きたい理想のパンの参考になることがあります。クラストの厚み(焼成時間)クラムの気泡(ミキシング時間・パンチ回数)食感(加水量・発酵時間)など、パンの完成形からルセット(レシピ)を想像することができます。それは、あなたのパン作りのクリエイティビティを刺激するのではないかと考えています。
今回比較した3種のパン(レーズン・ライ麦・全粒粉)はそれぞれ特徴があり、香り高く美味しいパンです。お好みや食べるシーン別にセレクトしてみてはいかがでしょうか。そして、パン作りの参考にしてみてください。
https://www.takaki-bakery.co.jp/product/ishigama/
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