美しいクープを作るバゲットの成形のコツを分かりやすく解説

今回はバゲットの成形のコツをご紹介したいと思います。せっかくバゲットを焼くのであれば、クープは美しい方が良いですよね!クープを開かせるためにはクープを入れるコツもあるのですが、その前に「成形」が重要なポイントになりますので、まずは成形のコツを押さえておきましょう。冷蔵でオーバーナイトさせている人は、生地温度を17~18℃くらいまで戻しておきましょう。

バゲットの成形のコツその①きれいな正方形を作る

バゲットを成形する際に、まずはじめに行うのが生地を正方形に伸ばすことです。できる限り生地の厚さも圴一にしましょう。ここできれいで厚さが均一な正方形にできると、成形後半の棒状にコロコロ伸ばす作業が減らせます。コロコロ伸ばす作業が増えると生地へのダメージが増え、生地の膨らみやクラムの気泡にも影響が出てきますので、この最初の段階できれいな正方形を作っておきましょう。

正方形に伸ばしたバゲット生地
正方形に伸ばしたバゲット生地

きれいな正方形を作った後は、生地の1/3を折りたたんでいきます。生地奥側から1/3を折りたたみ、180度回転させてさらに1/3折りたたみます。この時も端が合うようにきれいに折りたたんでいきます。折りたたみ終わったら軽く生地を押さえて厚さを均一にしていきます。

1/3ずつ折りたたんだ生地
1/3ずつ折りたたんだ生地

バゲットの成形のコツその②巻き込みは合計3回行う

三つ折りが完了したら、次はいよいよ生地を棒状にしていくために巻き込みを行なっていきます。生地右奥側から左手親指を押し込んで生地を巻いていきます。右手でとじ目を押さえていきます。写真下は1回目の巻き込みを行なった様子。巻き込みを行なった部分にボリュームが出ていることがわかる。

巻き込み1回目の様子
巻き込み1回目の様子

2回目も同じ要領で巻き込みを行なっていく。写真下は巻き込み2回目を行なった様子。だいぶバゲットの形に近づいてきた。

巻き込み2回目の様子
巻き込み2回目の様子

巻き込み3回目は生地手前の端に合わせる形で巻き込みを行なっていく。とじ目はしっかり閉じておく。3回目の巻き込みが終了した時点で均一な棒状になっている。

巻き込み3回目の様子
巻き込み3回目の様子

巻き込み3回目が終了したら、最後は軽く転がして生地を40cmくらいに伸ばしていく。何度も強く転がしたり伸ばしたりしなくてもきれいな棒状にすることができる。成形の最初の段階できれいな正方形に伸ばしておいたことがここで活かされる。

成形が完了したバゲット生地
成形が完了したバゲット生地

成形が終わったらキャンバス布に生地をのせ、ひだ取りをして左右から生地を支える。最終発酵は室温20℃~23℃で30分間とる。

最終発酵中のバゲット生地
最終発酵中のバゲット生地

クープはできるだけ中央ライン上に、躊躇せず一気に入れる

窯入れ前のクープ入れは、できるだけバゲット生地中央のライン状に、あまり斜めになり過ぎないように入れる。そして躊躇せずに一気に入れることがポイント。ゆっくりクープを入れようとすると、生地がつれてしまいうまく切り込みを入れることができなくなってしまう。また、クープ入れが浅くなってしまい焼成時にうまくクープが開かないことがあるので、迷わず一気にクープを入れる。

焼成前のバゲット
焼成前のバゲット

焼成時のスチームは生地表面が湿るくらい多めに

窯入れ直後にスチームを入れる方法は、霧吹きでスチームを発生させる方法と、直接熱湯を注いでスチーム発生させる方法があるが、私は後者の直接熱湯をオーブン床に注いでスチーム発生させている。お湯の量の目安は70ccくらいが目安。

窯入れ直後のバゲット
窯入れ直後のバゲット
生地が立ち上がりクープが開く
生地が立ち上がりクープが開く
クープがきれいに開いたバゲット
クープがきれいに開いたバゲット
成形のコツを押さえることできれいなクープに仕上がる
成形のコツを押さえることできれいなクープに仕上がる

いかがでしたでしょうか?クープを開かせるためにはクープを入れるコツもあるのですが、その前に「成形」が重要だということ。ポイントは①きれいな正方形を作ること②巻き込みは合計3回行うことをお伝えしました。成形のコツを押さえてぜひきれいで美しいバゲットを作ってみてください!

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